臨床検査技師という仕事は、病院、クリニック、健診センターなどでの仕事があり、「夜勤がある勤務体制」と「夜勤が無い勤務体制」があります。
今回は、その二つを見比べながら、臨床検査技師の一日を振り返ってみます。
〇 臨床検査技師 一日【夜勤あり 夜勤なし】
夜勤あり | 夜勤なし | |
7:30 | 検査機器の立ち上げ | 早番者:検査機器の立ち上げ |
8:00 | 朝に採血した病棟患者の検査結果確認
診察前エコーの実施 |
朝に採血した病棟患者の検査結果確認
診察前エコーの実施 |
8:30 | 他職員出勤 | 他職員出勤。業務内容の伝達 |
9:00 | 遅番者はキリのいいところで常勤者に伝達し、帰宅
外来午前診療開始 検体検査、生理機能検査を行う。 |
外来午前診療開始
検体検査、生理機能検査を行う。 |
12:00 | 昼休憩(交代で行う) | 昼休憩(交代で行う) |
14:00 | 外来午後診療開始 | 外来午後診療開始 |
17:00 | 夜勤担当者出勤 | |
17:30 | 常勤者帰宅
外来診療が終わるまでの遅番担当者へ引き継ぎ。(※5) |
|
19:00 | 翌日の準備をしながら、夜勤帯に出る検体の対応 | 外来終了後、検査機器のメンテナンス
帰宅 |
22:00頃 | 検査が一通り落ち着いた頃に、検査機器のメンテナンス
仮眠。 |
● 臨床検査技師の【夜勤担当者】の特徴
2交代シフト制が多いです。
夜勤者の勤務時間は、約15時間勤務の傾向が一般的です。
睡眠時間は、病院によってまちまちですが、忙しいと、2時間とれればよい方。という病院もあるようです。
例えば、2月1日17:00~2月2日9:00まで勤務。
2月2日9:00以降は休み
2月3日も休み
2月4日から出勤。
そのため、一日半以上のおやすみを貰えます。
それ程、夜勤は体力を使う仕事です。
● 臨床検査技師の【夜勤なし勤務体制】の特徴
夜勤が無いため、外来業務開始前に機械の立ち上げ作業があります。
そのため、常勤者より早く出勤する担当者を設けることが多いです。
また、外来診療が勤務時間通りに終了することは少ないため、外来終了時まで担当する遅番担当者を設けることが多いです。
そのため、
早番担当者:常勤者より早めに出勤。8時間勤務後、常勤者より早めに帰宅
遅番担当者:常勤者より遅めに出勤。外来終了後帰宅。(外来終了時刻が明確ではないため、残業になることが多い。)
オンコール体制:夜勤は無いが、急患の緊急対応があります。その場合は、電話が来て病院に出勤しなければならない体制をとっている病院もあります。
● 臨床検査技師の【一日勤務】の特徴
臨床検査技師は、外来開始前に検査機器の立ち上げが発生するため、通常より少し早い出勤になります。早起きが苦手な方は練習しておきましょう。
外来終了時まで、常勤者全員が残ることは少ないです。しかも、夜勤者に引き継いだり、遅番者に引き継ぐ体制が整っているため、残業は少ない傾向があります。
〇 夜勤について、メリット・デメリット
ここで、夜勤を選択するうえでのメリットやデメリットについて考えます。
☆ 夜勤者のメリット
- 一気に仕事をして、一気に休みが取れる
- 深夜手当がつくため、夜勤なしより給料が高い
☆ 夜勤者のデメリット
- 体力がもたない
- 肌が荒れたり、体調不良になることも
★ 夜勤なしのメリット
- 生活リズムが安定している
- 家庭と両立しやすい
★ 夜勤なしのデメリット
- 給料が安い
- 夜勤より残業が発生しやすい
ご自身の生活環境の関係で、様々な候補があがるかと思いますが、【夜勤あり】の勤務体制から、家庭を持ったり、体力の変化で【夜勤なし】への転職をする臨床検査技師が多くいるようです。
夜勤ありの魅力と、夜勤なしの魅力を比較していただき、今後の入職や転職の参考にしていただければと思います。
夜勤が発生せず、臨床検査技師よりも給料が高い仕事として、治験コーディネーターという仕事があります。
残業は、臨床検査技師より多い傾向があります。
治験コーディネーターは臨床検査技師の資格を生かした仕事の一つです。
こちらも検討してみてはいかがでしょうか。