臨床検査技師 病気

『Stay home』による血栓のリスク

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2020年は新型コロナウイルスとの闘いとなる年になる、今日この頃。

緊急事態宣言を受けて、外に出る人も減ったことにより、感染病院以外の一般的な病院への来院者数は激減しました。

そんな中、逆に、緊急の患者が目立つようになり、また、病状がギリギリまで粘る患者が増えたように個人的には思います。

今回は、この新型コロナの影響なのか、「血栓ができる」といった同じような症状の患者さんが続いたため、周知のために更新します。

『stay home』と騒がれている中、無理に家を出る必要性はありませんが、手遅れになってしまっては、遅いです。

― 血栓と新型コロナウイルスの関係 ―

そもそも、血栓ができると何がいけないかというと・・・。

血栓は、血液の循環を詰まらせてしまい、その先の栄養を送らなくなるため、一般的にいう

「脳梗塞」「心筋梗塞」「肺塞栓」などの原因になり、突然死や麻痺などの原因になることがあります。

だからこそ、血栓は危ないのです。

そして、血栓ができる要因は、血管を傷つけることで凝固因子が出ます。凝固因子によって、血管を修復しようとする力が働き、血栓ができる要因となります。

今回の新型コロナウイルは、肺から血液内に入り、血管を攻撃するのではないかという内容の論文が発表されました。

わたしは、感染症に関しては専門外なので、この辺の詳しい事情はわかりません。

今回は、その専門的な話では無い観点から、血栓とコロナウイルスの関係を挙げたいと思います。

○ 血栓の要因:エコノミークラス症候群

今回、血栓の患者さんに出会う機会がなぜか多くなりました。

1つの要因として挙げられた理由が、『stay home(自粛期間)』と言われている取り組みです。

血栓ができる要因として、血管を傷つける話をしましたが、他にも「血液の滞留による影響」で血栓ができることがあります。

エコノミークラス症候群という言葉を聞いたことはありますか。

  1. 飛行機に乗って、座りっぱなし
  2. 脚を動かさないで過ごす
  3. 脚に血液の塊(血栓)ができてしまう

簡単な機序はこんな感じです。

そして、第二の心臓と言われている脚は、重力で下にある血液を一気に上部まで持っていくポンプ機能があります。

そのため、脚にある血の塊(血栓)が、一気に頭の方に上っていくのです。

その時に、心臓に詰まれば、「心筋梗塞」

肺に詰まれば「肺塞栓」

脳に詰まることがあれば、「脳梗塞」

つまり、血栓は作ってはいけないものなのです。

そして、この「stay home」による影響で、お家で過ごす人が増えたことにより、身体を定期的に動かさない人が増えました。

それによって、血栓のリスクも上がったのではないかと考えます。

○ 患者から考える血栓の要因

そして、今回は3名の患者さんの脚に血栓がありました。

3名とも30~40代の女性の方です。うち、2名は婦人科治療を受けている方で、ホルモン治療をしている方でした。

婦人科でのホルモン治療を受けている方は、血栓のリスクがあることは医師から説明を受けているかと思います。

しかし、注意点としては、その薬がただ悪いわけではなく、「身体を動かさない」というこの状況が悪いと考えます。

そして、「コロナの影響で、病院が怖い」という患者さんも増えました。

上記の影響からか、軽い症状だけでは、病院に来院する患者さんも減りました。

ホルモン治療を受けていた2名は、最近息苦しいとのことで来院。症状は脚のむくみがありました。

心電図、と「Dダイマー」の血液検査により、血栓のリスクが否定できないとのことで、脚の超音波を実施しました。

脚の超音波により、血栓が脚の付け根の方にありました。

CTをすると、肺に血栓があることがわかりました。

1名は、最近生理の量が多いとのことで、貧血気味とのこと。

検査結果は貧血と、大きな筋腫がありました。

そして、「最近太ったなー。」と思っていたようです。

この方も同じく、「Dダイマー」の血液検査により、血栓のリスクが否定できないと診断され、

結局、脚の付け根に血栓が確認されました。

かなり大きい筋腫で約「11cm」もありました。「11cm」の個体が子宮に入っているのです。

そのため、その大きな筋腫によって、動かしてない脚の血管を圧迫してしまい、血栓ができたのではないかと考えます。

● stay home(自粛期間)による運動不足

さて、この3名からまとめてみましょう。

自粛期間の影響により、「家から動かない」ということから、「脚を動かさない期間」が長く発生してしまいました。

つまり、

「ホルモン治療」+「家から動かない」=血栓のリスクの上昇

「筋腫による血管の圧迫」+「家から動かない」=血栓のリスクの上昇。

それに+で、「コロナにかかるのが怖いから、軽い症状や定期健診は行かない。」=血栓の発見の遅延。

となり、今回はこのような患者に出会う機会が多かったのだと考えます。

― どんな状況でも運動はするべき ―

もちろん。「stay home」は大切なことでした。

しかし、これによって様々な弊害もあったと思います。

その中でも、今回は健康面での弊害を挙げました。

家に留まりながらもできる運動はあります。自転車漕ぎのように脚を動かすだけでも大切です。

「stay home」と「適度な運動」上手に付き合っていきましょう。

前に購入したヨガマットを使用し、適度な筋トレをしています。

アパートに住んでいるので、10mmの厚いヨガマットを使い下に響かないように適度な筋トレをしています。

個人的には10mmがおすすめです。


Reodoeer ヨガマット トレーニングマット エクササイズマット ゴムバンド 収納ケース付 厚さ10mm (ブルー)

 

― コロナを怖がり過ぎないで欲しい ―

なにか症状があったら、必ず病院に行ってください。

病院に行くことで、コロナにかかるリスクは確かに上がるかもしれません。

ですが、病院も対策はしています。無造作にすべての患者さんを同じ場所に押し込んだりしません。

わたしの病院では、1患者ごとに毎回消毒を実施しています。

分離外来といって、コロナ疑いの患者さんは、他の患者さんと会わないように対策しており、導線を別にしています。

病院も患者さんをこれ以上増やさないために必死です。

症状を放置していて、対応が遅れてしまうというリスクも頭に入れておいてください。

 

そして、早くこの状況が回復することを心から祈っています。

第2波も怖いところですね。

 

でも、いいこともあったと思います。

コロナ対策のために、マスクや手洗いうがいに気を付けるようになったことにより、

「インフルエンザ」の罹患率が今年は急激に減りました。

コロナの影響によって、予防医学の意識が高まったことは否定できません。

今後も引き続き、手洗いやうがいを意識しながら過ごしてほしいものです。

 

では、明日も病院に行きます。

 

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